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敷金返還訴訟
賃貸物件を明け渡し後、未払い賃金、原状回復費用などを敷金から差し引き、残額がある場合には返還されます。
しかし、原状回復の必要性や特約の有効性について争いが生じることがあり、敷金の返還手続きが滞ることがあります。
当事務所では、訴訟前の和解交渉や、通常訴訟、少額訴訟の代理、相談などを承っています。
敷金の返還を請求する場合(賃借人)
賃貸人が敷金返還に応じてくれない場合、大幅に減額されてしまう場合等で、交渉が困難な場合は、当事務所にご相談ください。
<賃借人が立証すること>
- 賃貸借契約をし、引渡しを受けたこと
- 敷金を差し入れたこと
- 賃貸借契約終了に基づき、賃貸借物件を返還したこと
- 賃貸借期間の賃料をすべて支払ったこと
<準備する書面など>
- 賃貸借契約書、重要事項説明書など
- 敷金の領収書など、支払ったことがわかる書類
- 家賃の振込み明細など、支払ったことがわかる書類
- 引越し業者の領収書など、明け渡したことが分かる書類
- 明け渡し時の物件の写真
- 賃借人の原状回復義務の範囲
- キズや汚れが故意、過失、通常の使用を超えるような使用によりでききたものは、賃借人が負担すべきものとされています。
- 「経年劣化」「通常使用による損耗」は賃貸人が負担すべきものとされています。
- 参考:賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(東京都都市整備局)
- 原状回復特約や修繕特約がある場合のその有効性
- 特約が賃借人の義務を加重するものである場合、消費者保護の観点から限定的解される
- 特約に必要性があり、かつ暴利的でないなどの客観的・合理的理由の存在の有無
- 賃借人が特約によって、通常の原状回復義務を超えた修繕義務を負うことについての認識の有無
- 賃借人が特約による義務負担の意思表示の有無
- 賃借人に通常損耗についての原状回復義務を負わせる有効性(H17.12.16判決)
- 少なくとも、賃借人が補修費用を負担することになる通常損耗の範囲が賃貸借契約の条項自体に具体的に明記されているか、仮に賃貸借契約では明らかでない場合には、賃借人が口頭により説明し、賃借人がその旨を明確に認識し、それを合意の内容としたものと認められるなどの旨の特約が明確に合意されていることが必要
- 消費者契約法10条との関係
- 意思に合致があっても、信義則に反しているものは無効
- 自然損耗等についての原状回復義務を賃借人が負担するとの合意部分は、賃借人の義務を加重し、信義則に反して賃借人を一方的に害するとの考えがある。
敷金の返還を請求された場合(賃貸人)
争点のほとんどが、原状回復義務と特約の効力の有無になります。
しかし、これらは賃借人に有利な判例が多く、賃貸人には極めて不利といえます。
訴訟を提起される前に和解をすることをおすすめいたしますが、賃借人に明らかに故意過失がある場合や特約の有効性を争う必要がある場合は、当事務所にご相談ください。
<賃貸人の抗弁(賃借人に対抗する主張)>
- 賃借人の故意過失による損耗であること
- 賃料が未払いであること
- 賃貸借物件の明け渡しを受けてないこと
- 特約が有効であること
- 特約を負担する賃借人の明確な意思を立証するのは非常に困難です
- 工事代金の請求書、見積書など
- 入居時及び明渡し時の物権の写真
- 賃貸借契約時、入居時、明渡し時の書類、担当者
第1回口頭弁論で弁論するまでに申述することにより、通常訴訟に移行することが可能です。
事案の複雑さ、証人や鑑定検証の必要性などにより通常訴訟に移行するかどうか検討する必要があります。